マーケットの変動に対応するための6つのアドバイス

金融市場が不安定な時は、無理せず実行できる投資計画を立てましょう。


1. 事実を正しく捉える:下落局面はよくあることで、通常は短期間です。

  • マーケットが下落局面にあるときは不安な気持ちになるかもしれません。しかし、株価は持ち直し、長期的には上向きになることを歴史は示しています。マーケットが下落するのは今回が初めてではありません。

  • 例えば米国株式市場の過去35年間を振り返ると、最高値から最安値までの下落率の平均は年14%ですが、5年のうち4年は株価が上がっています1

  • 英国の株式市場では、2019年までの過去25年間のうち、株価が下がったのは5年を超えますが、10年以上保有していても損失を被った銘柄はわずか2%(グローバルエクイティの場合は4%)です2

2. マーケットの変動に耐えられる計画を立てましょう。

  • 株式、債券、短期資産の組み合わせが、ポートフォリオの期待リターンやそのブレ幅(リスクを取ればこのブレ幅も大きくなります)を決めます。

  • あなたの目標、時間軸、経済状態、リスク許容度を考慮して運用ミックスを決めましょう。自分で不安を覚えるレベルのリスクを取ってしまうと、マーケットの下落局面で焦って反応してしまいます。それは必ずしも賢い選択とは言えません。

3. タイミングを計るのではなく、マーケットに参加している時間にフォーカスしましょう。

  • マーケットが下落局面になると投資商品を売ってしまいたい衝動に駆られるかもしれませんが、ベストのタイミングを見計らうのは難しく、かえって損失を確定させてしまうことがあります。

  • 投資商品を売った後、回復局面でマーケットと距離をとり投資をしないでいると、挽回のチャンスを掴むのが難しくなります。好機を数日逃すだけで運用パフォーマンスは著しく悪化します。例えば、中国市場(上海総合指数に基づく)において、過去20年間(1996~2015年)最も株価が上がった5日間を毎年逃した投資家は、年平均2%のリターンを失っている計算になります。一方で、常時投資していた投資家は年平均10%のリターンを得ていた計算になります3 。過去15年間のグローバル株式市場でも同様のシナリオになります。好機を毎年10日間逃すことで、年約3.5%のリターンを失う計算になるのです 4

  • あなたの投資期間、目標、リスク許容度に見合った長期プランを立てることで、マーケットが荒れたとしても対応できるようになります。

4. 長期にわたり一貫性のある運用をしましょう。

  • タイミングを計るのではなく、長期にわたり毎週、毎月、あるいは四半期ごとに少額ずつ投資する人は多いです。こうした一貫性のある投資をすることで、マーケットの変動に突き動かされて短絡的な投資決定をすることを避けられます。

  • 定期的に自動積立投資をする計画を立てましょう。そうすれば、日々のマーケット動向に左右されず、長期的な目標に向けて着実に歩を進めることができます。

5. 躊躇せずに助けを求めましょう。

  • アドバイスを求めるのは難しく感じるかもしれませんが、投資に際しては多くの人がファイナンシャルアドバイザーに相談しています。日々忙しく過ごしているという人は多く、自分に適した運用先が何かを調べる術も時間も持っていません。専門家に相談することで、あなたの目標、投資期間、リスク許容度に見合った戦略を立てやすくなるでしょう。

  • マーケットが上昇局面にあっても、下落局面にあっても、定期的(少なくとも年1回)にファイナンシャルアドバイザーと相談し、あなたの目標や投資期間、リスク許容度が変更していないか話し合うことが大切です。そうすることで、短期的なマーケットの変動ではなく、あなた自身の長期的な目標にフォーカスできるようになります。

6. 専門家に任せてみてもいいでしょう。

  • あなたが自分で運用先を決める上でのスキルや決断心、あるいは時間がないといった場合には、プロに資産運用を依頼することもできます。自分で運用先のポートフォリオを管理することに不安な人は考えてみてください。

 

1 出典:Fidelity Investments「Six Tips to Manage Volatile Markets」、2019年12月
2 出典:Fidelity International「Putting time one your side」、2020年3月
3 出典:Infore Capital http://www.inforecapital.com/news/detail/nav_id/4229/news_id/8754.html
4 出典:Fidelity International「Understanding market volatility」、2020年3月

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